CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2017 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
自然栽培の田力の米
農薬を使わないお米、肥料を使わないお米を宮城県から全国に発送します。

 自然栽培米のお届け

【2012年産の新米 出荷開始】

B_fureaiS.gif

 いにしえの品種、その野性味が自然栽培でよみがえります。
宮城県色麻町から

【2012年産の新米 出荷開始】

B_bamboo_20120319235249.gif

 自然栽培のササニシキを天日干しにしてみました!おてんとの味わいをお楽しみください。
宮城県色麻町から

【2012年産の新米 出荷開始】

B_woodartbag.gif

 でんでんむしむしカタツムリ、自然栽培の六次産業を目指します!
宮城県石巻市和渕から

自然素材の農業資材
工場は津波で流された。だけど竹チッパーは10トン車の下から発掘できました!

RECENT COMMENTS
SPONSORED LINKS
RECOMMEND
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

田力ノート

無農薬、無肥料稲作栽培の記録から
<< インディカ種 | main | 稲の移植栽培(いねのいしょくさいばい) >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |
苗代(なわしろ)
  苗代とは育苗用の苗を栽培するために設けられる苗床であり、日本における伝統的稲作では、苗を田植する水田(本田)とは別に、小規模な水田(苗代)を用意して育苗が行われる。(参:稲の移植栽培) なお、苗代の「代(しろ)」とは泥を意味する言葉である。(参:代掻き)

 伝統機的苗代は直接、地べたに種籾を播種したが、現在では、あらかじめ山土などが敷かれた育苗箱に播種し、これを苗代に並べ育苗するのが一般的である。

 苗代の育苗の方法は、苗代に育苗箱を並べ、これが浸る程度に湛水させる。この際に、苗が発芽するまではビニールなどの育苗シートを被せ、苗の発芽が出揃ったら取り外す。苗が中苗(葉の分株3〜5個、草丈15cm程度)程度に育ったら、本田に移植する。

 このように稲が他の穀物と異なり特別な方法を行うのは、種籾の発芽から苗が生長するまで、厳正な温度管理や水管理、施肥管理が必要なためで、集約的・効果的な育苗を行うためには苗代育苗が合理的である(参:稲の発芽)

 また昭和初期までは雑草駆除、鳥害駆除にも有効であったと思われる。現在では、あまり苗代での育苗は行われなくなり、より集約的、効果的に育苗管理が行えるハウス育苗が主流である。

 俗に「苗半作」と言われるほど、稲作における苗代、育苗作業は重要である。このため、江戸期の苗代作業についても各種農業書に記録が残り、内容も詳細で多岐に渡る。ここでは江戸期の農業書でも完成が古いとされ、優れた内容の「百姓伝記」に代される「苗代百首」からピックアップし、当時の苗代作業を紹介する。
 
◆ 以下、農文協発刊「日本農書全集17 百姓伝記/巻八」
  (年代不詳 著者不明)より引用

(解説)は田鴨付記
 
「苗代の、ちかくに清水なかるるは、苗の根あせて、ほそくなる也。」
苗代の近くに清水があって冷たい水が流れ込むと、苗の根が伸びかねて細くなる。
 
「苗代田、弥生の節に、まきてよし。」
苗代に種籾を播く時期は三月の節がよい。中より後では遅すぎて適期を失してしまう。

(解説)百姓伝記では、三月の節(太陽歴で4月初旬)に播種し、五月の節(太陽歴で6月初旬)に田 植えを行うため播種から移植まで2ヶ月程度を要している。
 現在では播種からおおよそ1ヶ月程度で田植えを行う。このように現在の育苗期間が短いのは、移植には小さい苗(稚苗)を用いるため育苗期間を短くでき、またそしてハウスを用いるため、苗の生長を促進できるためであろう。現在であっても、苗代育苗により中苗で田植えを行う場合では、育苗期間は1ヶ月半程度が必要である。
 
「苗代の、水はひたひたうすくせよ、ふかきハ苗の、足よハくなる。」
苗代の水は田面すれすれくらいに浅くすること。深くすると苗が伸びすぎ茎が弱くなってしまう。

(解説)育苗箱を用いる現在の育苗にあっても、発芽時の水深管理は細心の注意が必要で、僅か1cmにも満たないと思われる水深差で、発芽ムラが生じるのが度々である。
 
「苗代、水口ことにもくさいけ、とく草・ごぎやう・桃の葉もよし。」
苗代の用水取り入れ口に、よもぎ、どくだみ、ごぎょう、桃の葉などを埋め込んでおくと虫よけになる。

(解説)こういった草葉にどの程度の害虫駆除効果があるか不明だが、古来からの言い伝えは長き経験に基づき記録され貴重である。そして有機農法が盛んとなった現在において、草葉試用など農薬の代替利用には大きな価値が秘められている。
 
「苗代ハ、日々に隙なく見舞つつ、出来と不出来と、病をそ見る。」
苗代は毎日必ず見まわり、苗の育ち具合のよしあしと病気の発生の有無を見分けること。
 
「苗代の、やしなひハたハた寒中の、くさりかへりて、むしなきせよ。」
苗代の肥料としては、寒中に完全に腐塾させて虫の発生していないものを施すこと。

(解説)苗はデリケートであるから、完熟していない堆肥を用いると病気にかかることが多い。このため有機肥料の施用には注意が必要で、有機栽培の場合は市販の液肥を用いるのが一般的である。また、自家製の肥料を用いる場合は「寒肥やし」など冬期から肥育作業が必要となる。
  
「のこり霜、をく事あらハ、朝にハ、水たけとらせ、苗をあらへよ。」
 晩霜がおりることがあれば、朝早く苗代の水を深くして苗について霜を洗いおとすこと。

(解説)現在の苗代作業では、霜害を防ぐため、ある程度苗が生え揃うまではビニールシートなどで苗床を覆うのが通常である。
 
 以上のように、現在でも苗代作業は手間がかかるが、江戸期には、なおのこと最新の注意と手間が必要であったことがわかる。苗代作業では、よく肥料が行き渡り、土がよく均一化され、凹凸の無い苗床作りが肝心である。この苗床作りの方法は、「家業伝」が詳しい。
 

◆ 以下、農文協発刊「日本農書全集8 家業伝/田ノ部」
  (天保十三年 木下清左衛門 著)より引用
 
 まず草取りをして荒起こしをし、砕土してから水を入れ、馬鍬を縦横に三回かけ、それから昨年の古株を取り除く(中略)。そのあとさらに水を入れ、一日くらいおいてから水を落とし、肥料を施す。(中略)肥料を入れたところを馬鍬で一回かき、そのあとをしめる。(中略)
 
 そして、また苗を痛めないような施肥方法も重要である。苗代の施肥方法ついては「菜園温古録」に詳細な記述がある。
 
◆ 以下、農文協発刊「日本農書全集3 菜園温古録/農事」
  (慶応二年 加藤寛斎 著)より引用
 
 一升播きの苗代に合わせ肥を一駄、下肥を一荷施す。灰は種籾三升について一俵の割合で施す。刈敷は麻の葉を干したものを用いる。麻一束は下肥一荷に相当する。なぎ肥として一升播きの苗代に木の枝や青草を三束ずつ施す。栗、ならの枝なら二尺か三尺くらいに切って施す。右のように苗代をこしらえておけば、五月の田植えのさいに肥料を入れる必要がない。

 秋に稲刈りが終わったら、籾を一升播くくらいの広さの苗代に厩肥を一駄ずつまき散らし、万能で耕し、冬中水を湛えておくこと。厩肥がないときは、秋に耕してからすぐに栗や「なら」の枯れ枝を籾一升播きの苗代に三束ずつすき込む。また、斧、山刀などを使ったときに出る木屑などを入れ、冬の間水を湛えておく。
 
 いかにして未熟堆肥を完熟させるかが、現在の有機農業にとっても大きな課題であるが、この完熟の方法として菜園温古録では、「冬中水」を利用しているのがおもしろい。苗代ではなく本田になるが、現在でも農薬を使わない稲作の方法の一つとして行われる(参照:冬期湛水水田)も、稲藁など水田残滓物を熟成させる効果も期待して行われている。
 
 ハウス育苗が主流となった現在においては、育苗時の鳥獣害はあまり意識されなくなったが、苗代育苗では鳥獣害予防も重要である。以下、紹介する「私家農業談」では、かかしを作るなどして、鳥獣害対策を記している。また日本では絶滅してしまったとされるカワウソとの関わりも記録されており、おもしろい。
 
◆ 以下農文協発刊「日本農書全集6 私家農業談/巻之一」
  (寛政元年 宮永正運 著)より引用 
 
 苗代田のそばに小屋を建て、子供に番をさせて鳥を追わせる。(中略)山に近いところでは猪や鹿も寄ってくるから、かかしを作ったり堀を作ったりして鳥の害を防がねばならない。
 またおたまじゃくしが生まれると、夜中にかわうそがやってきて苗代田を荒らすことがある。おたまじゃくしは灰をまいておけば死んでしまい、かわうそが入り込むことはない。

【記:平成20年12月23日】

▼関連リンク
稲作の起源
 

 田んぼに関わる専門用語と、田力つながりで用いている用語を解説します。
 下記の説明文中「黒」で記す部分は一般的な認められた事項を、「青」で記す部分は、本ブログ著者が解釈している事項を記載しております。

| 一般稲作 | 15:05 | comments(0) | - | pookmark |
スポンサーサイト
| - | 15:05 | - | - | pookmark |